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寄付月間2020

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Newsお知らせ

「コロナ禍と寄付」をテーマにディスカッションを行いました!

2020年12月9日

お知らせ

 

コロナ禍で大きな動きを見せた 2020 年の寄付。

私たちはコロナ禍と寄付について、どう考えているか。 コロナ禍を超えて、私たちの「欲しい未来」とは何か。

寄付月間推進委員メンバーの声をまとめました。

 

 

〇小宮山宏(寄付月間推進委員会 委員長/株式会社三菱総合研究所 理事長)

世界的に見て、コロナによって「格差」の問題が顕在化しました。またここ数年、日本では自殺は減少傾向にありましたが、コロナ禍によってここ数か月は大幅な増加に転じています。DVや鬱といった問題もまた深刻化しています。今、人と人との、心のつながりが必要だと感じています。
その流れの中で、寄付の持つ意味はますます大きくなっていますし、私たちは寄付月間の取り組みを、責任を持って進めていく必要があると感じています。

 

〇渋澤健(コモンズ投信株式会社 会長)

来年の大河ドラマの主役になる渋沢栄一は「真に理財に長ずる人は、よく集むると同時によく散ずるようでなくてはならぬ」という言葉を残しています。MEからWE へというお金の使い方である寄付が広まり、真に理財が長じる人が日本全国で増え続けることを期待してます。

 

〇高橋陽子(公益社団法人日本フィランソロピー協会 理事長)

今年、当協会では、コロナ禍の中で奮闘するNPO を応援するために、中高生が NPO の活動紹介動画を作成するプロジェクト「中高生によるCharity Movie Project -コロナに負けるな! NPO 支援-」を立ち上げ、寄付月間の公式認定企画として現在実施しています。参加しているのは、コロナ禍の中、「自分にも何かできないか」と考え、探してきてくれた子どもたち。そうした若者の志には、希望を感じます。

社会に不安が広がる中、「孤立」がもっとも怖いと考えています。私たちの支援先でもある精神障害者の方々を支援する団体は、コロナ禍でも一日も休まず、精神障害の方々がいつでも来られるようにと施設を開けていたのですが、感染を懸念したご家族が、施設に行かせなかったそうです。その結果、3か月で4人の精神障害の方が自殺されたということです。
コロナの感染を防ぐための判断が、「孤立」を作ってしまうこともある。正義って何だろう、思いやりって何だろう、と考えさせられます。正解が見つからない中、「寄付をする」ということはレッスンだと思っています。「まず何か一歩関わってみる」というときに、寄付はとても意味のあるものだと思います。

 

〇三島龍(東京大学 社会連携本部渉外部門長)

コロナ禍によって寄付がどうなっていくのかと懸念していたが、実は寄付者の人数は昨年と比較し、かなり増えています。教育機関、研究機関としての大学に対する社会の皆様の期待が、寄付という形で伝わってきたものと思っています。皆様の期待に応えられるよう、報告や情報発信を強化していかなくて はと身が引きしまる思いです。寄付月間を機に、より多くの大学が世の中への情報発信をして、寄付と いう皆様からの気持ちを世の中に還元できるのではと思います。

 

〇佐藤創一(新経済連盟)

経済界では、コロナ禍において、自らが持っている技術やリソースを社会課題の解決に活用できないか、という動きが出てきています。たとえば、教育プログラムを無償で提供したり、労働力をシェアし たりといった形で、「リソースを互いに出し合って、社会に対してできることを模索していこう」という動きは、ある意味、寄付の一環とも言えるのではないでしょうか。それを世の中に伝えていくことで、そうした動きを広めていくことも重要なことだと思います。

 

〇石田篤史(公益財団法人みんなでつくる財団おかやま専務理事)

阪神淡路大震災は「ボランティア元年」、東日本大震災は「寄付元年」、そしてコロナの今年は「選択する寄付元年」と言われています。その言葉を受け、コミュニティ財団としては、「(寄付先を)選びやすい状況」を作ろうと意識しています。一定のジャンルに集まりやすい傾向が生まれたので、「集まりにくいところ」にもフォーカスがあたるように心がけ、一方「集まりやすいところ」には、「だからこそ報告をしっかりしよう」という働きかけを心掛けています。寄付者とのコミュニケーションの大切さなど、従来から言われていたことが、より加速した一年と感じています。

 

〇澤 朋宏(公益財団法人ボーイスカウト日本連盟 理事、社会連携・広報委員長)

全国 10 万人の会員がおり、キャンプ等の集合訓練を行なっていますが、新型コロナの感染拡大を受け、3 月以降はすべて中止となりました。感染が少し落ち着いたタイミングで、活動を徐々に再開させていますが、それでもテントはソロ(一人用)など、これまでとは形を変えて活動しています。 寄付月間に関しては、これまで毎年「募金箱調査」として、全国各地域でボーイスカウトが行う街頭募金で、どのくらいの寄付を集めているのかを調査する企画を行なってきましたが、今年は街頭募金が実施できないため企画も断念せざるを得ない状況です。
一方、寄付をする意味、寄付をお預かりする意味をしっかり学ぶ機会はこれまであまりなかったのですが、せっかくの機会なので、幼い子どもたちと共に寄付の意義を改めて見つめ直す学ぶ機会としたいと思っています。

 

〇津田 直人(日本赤十字社 事業局 パートナーシップ推進部 ファンドレイジング課長)

日本赤十字社では、コロナ禍におきましては、医療における感染者の治療、感染拡大防止、また、コロナ禍における災害救護、輸血が必要な方への血液の確保、青少年教育における偏見や差別感が生じないように普及啓発など全ての事業において拡大防止を目的とし、全社を挙げた取り組みを行っております。それら活動に対して、多くの国民の皆さまから様々なご支援を頂戴し、期待の大きさをあらためて実感し、気を引き締めて日々活動を展開しております。

 

〇樽本 哲(NPO のための弁護士ネットワーク)

遺贈寄付の推進に取り組んでいます。コロナの感染拡大に伴い、意識や行動の変容がありました。関心を寄せるというところから、具体的なアクションを起こしたい方々が増えています。クラウドファンディングの検証や、説明責任もまた高まっていることに対しても、対応していけたらと思っています。

 

〇馬越裕子(コモンズ投信株式会社)

「ステイホーム」によって、個人の方が社会から距離のある状態になってしまったことが課題だと感じています。寄付が社会と自分を繋ぎ直してくれる、ひとつのアクションになるのでは、と期待しています。

 

〇保田由布子(国連開発計画)

オンラインのイベントに自宅から参加できるようになり、思いがけず、子どもと一緒に寄付や社会貢献について考える機会が増えました。家庭での寄付教育、社会貢献教育の可能性を感じています。

またステイホームになって、家でラジオをよく聴くようになったのですが、ラジオ番組の中にはSDGs やエシカルなテーマが多く、ソーシャルな分野と非常に親和性が高いことも驚きでした。

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