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コラム:すごい寄付!シリーズ ファンの愛がピンチを救う!2020年クラファンまとめ(後編)

2020年12月22日

コラム

 

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”買って応援”で生産者・販売者を支える輪が広がる

外出自粛・イベントの中止などが、飲食店や食材を扱う生産者・販売者に大きなダメージを与えました。行政・民間の枠を超えた、地元の飲食店や地元の特産品を支えようというプロジェクトが立ち上がりました。ここでのリターンは商品券や食品で、「買う方もオトクになる”買って応援”」という動きです。

飛騨農業協同組合(JAひだ)の#おうちで飛騨牛 みんなで大切に育てた飛騨牛を「今」美味しく食べてほしい!!では、消費が激減したなかで食べごろを迎えてしまう飛騨牛のために、「生産・販売者」・「地元の金融機関」・「地元のネット通販会社」・「行政」が協力。4月29日~5月10日の12日間で「1億円・1万人」を超える大きな支援を達成しました。
このプロジェクトは、Campfireが「支援総額」・「支援者数」・「影響力」・「一般投票」の結果から総合的に評価して選ぶ「キャンプファイヤークラウドファンディングアワード2020」の栄えある総合賞第1位に選ばれました。

 

”地域発”の応援が多くの支援を集めた2つの事例

三重県四日市市では四日市商店連合会による飲食店応援のオール四日市!飲食店応援『さきめし券』プロジェクト。「未来チケット」という形での応援購入型で約3億円もの支援が集まり、「キャンプファイヤークラウドファンディングアワード2020総合賞第2位」を受賞しました。

鳥取県が実施主体となり、集まった支援金を参加店舗(鳥取県の飲食店、宿泊施設のほか、様々な事業者が対象)に送金するクラウドファンディングみんなで応援『とっとり券』プロジェクト。こちらも「未来チケット」形式で約2.5億円が集まりました。

 

コロナ禍の影響をうけたエンタメ界・スポーツ界でも支援の輪が

クリエイティブな活動の資金調達に特化しているのが特徴のmotion gallery。 3つのプロジェクトが1億円を超えました。

もっとも多かったのが未来へつなごう!!多様な映画文化を育んできた全国のミニシアターをみんなで応援ミニシアター・エイド(Mini-Theater AID)基金。映画館は3月下旬から週末のみ休館としていたところ、緊急事態宣言が発令されてからはほとんどの映画館が平日も休館することに。収入激減により閉館の危機にさらされている全国の小規模映画館「ミニシアター」を守るために、2020年4月13日にミニシアター・エイドが立ち上がりました。映画監督・俳優など映画関係者が支援を呼びかけ、5月15日までの約1ヶ月間で、約30,000人から約3.3億円と多くの映画ファンの共感の輪が広がりました。

次いで多かったのが【劇団四季 活動継続のための支援】新型コロナウイルスを乗り越え、再び演劇の感動を全国へ――
劇団四季では、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて2月末から公演を休止。7月中旬までの約4ヶ月間の休止が続き、「劇団始まって以来の危機にさらされています」と経営が逼迫している状況を訴えました。この呼びかけに多くの劇団四季のファンが応え、約15,000人から2億円が集まりました。

 

活動休止を余儀なくされたスポーツ界をファンが応援

Jリーグでは、2020年シーズン、J1とJ2については2月21日から23日に開幕節を開催したものの、第2節(J3は開幕前)以降は、新型コロナウイルス感染拡大により中断。J1は7月4日、J2とJ3は6月27日から開催と、4ヶ月間にわたり試合が開催できませんでした。

鹿島アントラーズが鹿島市と始めた鹿島アントラーズクラウドファンディングプロジェクトは、ふるさと納税型。一人当たりの平均支援額が約5万円と高額な点が目を引きます。
目標額1億円のプロジェクトは熱心なファンの支えにより2600人近い支援者を得て達成しました。

 

クラウドファンディングの可能性をスケールアップさせたコロナ禍の1年

2020年をたどると、全ての寄付型・応援購入型クラファンプロジェクトはコロナ禍関連でした。4月3日の「新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金」を皮切りに、医療物資、飲食店、娯楽施設、スポーツ、エンタメと、多種多様な分野で支援が必要となりました。「かつてないスピード感」でプロジェクトが立ち上がり、短期間で高額な寄付金(支援金)を集めました。
金額もさることながら、1万人以上の支援者を集めたプロジェクトが8件ありました。そのなかで、支援金額の平均額が1万円〜1.1万円台のプロジェクトが5件。1万人から1万円を集めることができれば1億円集まることが実証されました。

Readyforが発表している【READYFORニュースレター】によりますと、「新型コロナ第三波・長期化により、クラウドファンディングを活用し、医療従事者・職員への手当を集める動きが広がっています。」とのこと。2021年に入ってからも、しばらくは多くの分野で経済的に厳しい状況が続くことが予想されます。寄付型だけでなく、(未来チケット形式を含めた)応援購入型・ふるさと納税型など、多様なチャンネルによる応援の形があります。加えてそうしたチャンネルのハイブリッド型を目にする機会が増えてきました。今後もクラファンの動向に目が離せません。

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