寄付月間10年目記念シンポジウム 開催報告

2024年12月17日（火）、東京イノベーションベース（TiB）で寄付月間10年目を記念する特別なシンポジウムが開催されました。今年のテーマは「寄付のあり方を再定義する 〜社会課題解決にレバレッジをかけるお金の使い方〜」。社会課題解決の最前線で活躍するリーダーたちを迎え、寄付の未来を探る場となりました。対面・オンラインを合わせて200名以上が参加し、熱気あふれるイベントとなりました。

 

第一部: パネルトークセッション

• 中村多伽さん（株式会社taliki 代表取締役CEO）
  インパクト投資や社会起業家支援での豊富な経験を持つ中村さんは、「寄付には投資やビジネスでは補えない独自の役割がある」と語りました。市場原理では解決しにくい課題に対応する寄付の「柔軟性」と「信頼」を強調し、その力が社会課題解決に不可欠であることを訴えました。
• 伊藤和真さん（株式会社PoliPoli 代表取締役CEO）
  政策共創プラットフォームを通じた寄付の活用事例を紹介。特に地方自治体との協働により、寄付が住民参加型政策の起点となる可能性を示唆しました。
• 渋澤健さん（コモンズ投信株式会社 取締役会長）
  「持続可能な社会を築くためには、寄付を通じたエンゲージメントが鍵になる」と述べました。寄付文化の未来を見据えたメッセージが印象的でした。

 

第二部: 寄付に関わるスタートアップ企業のピッチトーク

交流タイムを挟んで行われたピッチトークでは、寄付を広めるスタートアップ8社が登壇し、それぞれのサービスや取り組みを紹介しました。

登壇企業とサービス紹介

• For Good（株式会社ボーダレスジャパン）：社会課題解決に特化したビジネス立ち上げのプラットフォームを提供。
• actcoin（ソーシャルアクションカンパニー株式会社）：社会貢献活動を「コイン」で可視化し、行動を促進するプラットフォーム。
• コングラント（コングラント株式会社）：NPOや公益法人向けの寄付管理システムを提供し、寄付集めを効率化。
• Syncable（株式会社STYZ）：NPOや個人が資金を集めるためのクラウドファンディングプラットフォーム。
• IMPACT SHIFT（一般社団法人IMPACT SHIFT）：インパクト投資や寄付の仕組みを活用。
• 株式会社ZOYO（設立準備中）：「寄付をもっと身近に」をテーマにした新サービス。
• OSUSO（株式会社USTUS）：余ったものをシェアして社会課題を解決。
• 東京2025デフリンピック（東京都生活文化スポーツ局）：寄付を呼びかける活動を展開。

 

総括

今回のシンポジウムは、寄付の可能性や未来を再定義する重要な機会となりました。パネリストの示唆に富む議論と革新的なサービスを展開する企業の発表を通じて、寄付が持つ力を改めて実感できる場となりました。

引き続き、寄付の力で社会課題解決を目指す取り組みにご注目ください！

 

アーカイブはこちら：https://www.youtube.com/live/0Z_p3O6RCJg